バイオ分野におけるインクジェット技術3つの誤解

誤解1)インクジェットなら水は簡単に飛ばせる

水といえば最も身近な液体ですが、通常のピエゾインクジェットヘッドでは吐出できません。市販のパソコン用プリンターは水性のインクですが水ではありません。何が異なるかというとプリンター用のインクは水を主成分として、様々な成分が添加されています。その中には界面活性剤が必ず含まれており、それによりインクの表面張力は低くなっています。水はもともと表面張力の高い液体であり、このため吐出が難しくなります。

しかし

マイクロジェット社のインクジェットヘッドは水のような高表面張力の液体も問題なく吐出可能です。

誤解2)細胞のような大きな粒子物はインクジェットでは飛ばせない

粒子が分散した液体としては顔料インクがこれに相当します。しかしパソコン用プリンターの顔料インクの粒子径は一般的には0.2~0.3ミクロン程度であり、細胞のように大きさが10ミクロンもある粒子含有液の安定吐出は難しくなります。それは高画質な印刷を実現するために、より小さな液滴を吐出すべく、液滴が噴出されるノズルと呼ばれる微細な穴が、より小さく20ミクロン程度になっているからです。

しかし

マイクロジェット社のインクジェットヘッドは大きな粒子や細胞が飛ばせるように専用に設計されています。

誤解3)インクジェットヘッドは洗浄できない

ピエゾインクジェットヘッドには微細な流路が迷路のように形成されており、インク容器からヘッドにインクが供給され、これが圧力室と呼ばれる部屋を通って、ノズルの先端までつながっています。従ってこの微細で入り組んだ流路に液を一旦満たすと、これを洗浄によりきれいにすることは、一般的なヘッドでは非常に困難な作業になります。

しかし

マイクロジェット社のヘッドは流路構造が非常にシンプルなため、確実に残液を洗浄可能です。
またヘッドの内部も一部観察できるため、内部の洗浄状態を目視で確認することが可能です。

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